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貸床面積約30,000坪のマルチ型物流施設
DPL流山Ⅰ新築工事の設計監理業務を担当
・免震構造の採用をはじめとしたBCP対応
・託児所カフェテリアなど従業員用ファシリティを充実
立地特性
本建物は、常磐自動車道の流山インターチェンジから約2.7㎞の県道松戸-野田線沿いに立地している。このエリアは特に首都圏向けの物流拠点としての利便性が高く、大型物流施設開発の進む地域である。「DPL流山Ⅰ」は西深井地区約182,000㎡の一体開発された物流用地の中で1棟目に完成する施設である。
施設概要
本施設は延床面積141,300㎡の大型のマルチテナント型物流施設である。建物は幅309m×奥行124mの4階建てで、各階とも約30,000㎡の倉庫エリア、約1,000㎡ずつの事務所エリア(東西に分割配置)を有している。
倉庫は1フロアを4テナントに分割可能な計画とし、テナント要望に対しフレキシブルな対応が可能となっている。2つのランプウェイにより各階にバースを設け、大型車3台接車が可能な間口方向11.5mスパンを採用、1階には両面バース型式により、施設全体で279台のトラックバースを確保した。
また、「子育て支援型物流施設」というコンセプトのもと、施設内託児所、食事提供を行うカフェテリア、コンビニを前提とした売店を設置し、働く方々にとって魅力のある施設を提供している。
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内外装計画
本施設は機能面、意匠面に優れた、断熱サンドイッチパネルによる外壁、ダブル折板屋根を採用した。
一方、カフェテリアなどの福利厚生施設を配置したランプウェイ下の1階部分の外壁に天然木材と大きな開口を組み合わせて用いる事で、無機質で単調になりがちな物流施設に温かみやアクセントを持たせる施設とした。
BCP対応、環境配慮
建物構造は免震PC構造を採用することにより、地震に対する安全性向上だけでなく、倉庫にとって重要な高い床剛性も確保した。
設備面ではBCP対応として500kVAの非常用発電機を設置し、1階床レベルやキュービクル、発電機など重要設備機器はハザードマップによる浸水リスクレベルより上に設定した。さらに全館LED照明採用、屋上太陽光パネル設置といった環境対応設備も採用している。
外構では西側県道に沿ったメタセコイア並木や遊歩道、南側沿道の桜並木をはじめとした充実した植栽計画、交差点のポケットパーク設置などにより地域の環境及び景観の向上に寄与している。
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設計・建設支援本部
設計第一部
次長
渡邉 修
(役職:2020年7月現在)
技術的にもデザイン的にも難易度の高い設計監理案件で、とても苦労しました。
大和ハウス工業様からも厳しくご指導いただき、結果として高品質の建物を完成出来ました。
竣工時には大部分のテナントが決定していたこともあり、予定工期内に完成したことで、関係各社様の企業活動に貢献できたことで責任を果たせ安堵した記憶が残っています。